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6 ひよっこのキャリア&ライフ 第六週 響け若人の歌

キャリアカウンセラーの観点でNHKの朝ドラ「ひよっこ」についてブログを書いています。今週のキーワードは「みんな同じ」です。
先週のあらすじはこちら。
http://www.nhk.or.jp/hiyokko/story/06/


 「同じ釜の飯を食う」と言う言葉をご存知でしょうか?家族が夕飯に同じものを食べるのは普通ですが、合宿や寮での食事は朝・昼・夕と全員が同じものを食べます。みね子たちは社員寮でカレーライスやスパゲッティナポリタンを揃って食べています。実は「同じ釜の飯を食う」には一緒に仲良く暮らす、とか苦労も喜びも共に分かち合う、という意味が込められています。
 二十四時間ずっと一緒に生活をしているとお互いの好きな部分も嫌な部分も見えてきて時には喧嘩もしますが、その後却って心の繋がりが強まることもありますし、共同生活では仲間、又は他人を受け入れる心が育ちます。団体競技の選手たちが合宿をするのは単なる効率化のためではありません。チームとしての意識を高めるためでもあります。
同じ食べ物を皆で食べることが集団の結束を強めます。会社の新人歓迎会や忘年会で宴会料理を食べることも「同じ釜の飯を食う」の例と言えるでしょう。ただ最近は全員参加が期待されている宴会に参加しない若い人が増えている様です。「面倒くさい」とか「自分のプライベート時間の方が大事」などが理由のようですが、「ひよっこ」の頃の日本では病気でもない限り全員参加が当然、のような雰囲気がありました。

 1980年代頃から「多様性の理解・受け入れ」や「個性の尊重」が言われるようになりました。またキャリア&ライフのバランスから働き過ぎは良くないという考えが主流になりました。そのため社員旅行の機会や社員寮の数もどんどん減っていきました。週休二日制が大企業で普及していくのも80年代の前半でした。カレー・そば・うどん位しかなかった社員食堂のメニューも増えて「選べる」ことが良い事と考えられるようになりました。日本人の食生活が豊かになった証拠とも思えます。
 ところが「個性の尊重」が進むほど組織の中の「いじめ」が目立つようになってきたように感じます。今の時代は人の好き嫌いという感覚で仲間づくりが行われます。例えばお昼休みに誰と、何を食べに行くのかは、ちょっとした悩みです。みんなが同じものを食べて、同じユニフォームを着て仕事をしている時代は「みんな同じなのだ」と言う意識がありましたから、差別意識が育ちにくかったのではと思います。
 能力に個人差があるのはこのドラマの中でもみね子が入社早々にぶつかる課題として描かれていましたが、それでも仲間からの声援が描かれていました。能力差を評価する方が正しいという考え方は1990年代になって「成果主義」として大企業の人事部の流行語となった時期がありあます。
 「ひよっこ」を見ていると今の日本に失われてしまった共同体意識を思い出したり、新たに学びなおすことができるように感じます。
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No title

昔は世の中右肩上がりで、良くも悪くも連帯感や団結意識が強かったですよね。「個性の尊重」とは本当に難しいもので、様々な「違い」を許容できなくなる中で、不寛容な世の中になったよなあと思っています。私は中年になっちゃったけど、価値観の異なる人とたくさん出会って成長していきたいです!

No title

>>様々な「違い」を許容できなくなる中で、不寛容な世の中に

本当にその通りだと思います。好意的に見れば許容と不寛容を同時成立させようともがいている時代なのでしょう。おそらくそこには経済理論が働くのだと思います。限られた資源の分配には優先度付けが必要となりますが、価値観は数学的に処理できないし、二つの矛盾した事物が同時に存在しえないという物理学的な現実があります。矛盾を矛盾として受け入れる度量を身につけるのが「成長」なのだと思います。「本来無一物」という禅語もあります。
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ようこそいらっしゃいました。 キャリアカウンセラーのマニーです。 このサイトでは主に「働くこと」について色々な観点から考えたいと思います。ご意見お待ちしています。

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Author:マニー
今西穂高
埼玉県在住

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