16. 失敗するから成長する 【就活おみくじ】

大学生の頃、韓国旅行の添乗員のアルバイトをしたことがあります。李朝時代から有名な青磁の生産地を訪れた時、人間国宝の工房にお邪魔しました。青磁は非常に美しいものでしたが、おびただしい数の割れた青磁がゴミ捨て場に投げ捨てられていました。ガイドの説明によると名人が失敗作と判断したものは全て打ち砕かれ、工房から出さないそうです。名人でも失敗をするのだ、とも言えますが、名人だからこそ完成品に求めるレベルが非常に高い、と考える方が適切でしょう。山のように積まれた失敗作。わずかに残された完成品はその山の頂に輝いている気がします。
以前見た映画「アマデウス」ではモーツァルトが天才である証として自筆の楽譜が少しも書き直しがないことにサリエリ(映画の中でのライバル音楽家)が驚愕します。そんな天才を除けば逡巡しない人はどのような仕事の分野にもいません。対照的にベートーヴェンの楽譜は何度も書き直しの跡があり、作曲の苦悩が読み取れるそうです。
恐れなければ、誰でも失敗の数だけ前進できる、ベートーヴェンのように。そう思いませんか?
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